オーボエの値段が高い理由とは?他の楽器と違う点とは?





オーボエとは木管楽器の一種で、オーケストラなどで使われることが多い用です。
木管楽器には、他にフルートやサキソフォン、クラリネット、オーボエ等があり、また色々な笛なども木管楽器です。

木管楽器は読んで字のごとく、木材(もしくは、かつて木材)で作られています。

現在は金属で作られている、サキソフォンやフルートなどは、比較的値段も安定し、安価なのですが、オーボエに関しては初心者用のモデルでも30~40万円ほどもし、高価なものでは200万円以上もするようです。

楽器というものは、高価なものは上を見たら限がありませんが、初心者用のものは大抵は安価で求めやすくなっています。
しかしオーボエは、高価な木製ではなく合成樹脂性の安いものもあるのですが、あまりお勧めできないというのが、一般的なようです。

それではオーボエが高い理由はどこにあるのでしょうか?

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目次

オーボエが高い理由

まずは、オーボエの構造を簡単に確かめてみます。
楽器本体は、上管・下管・ベルという部分からなり、上管・下管の部分には音程を変化させるための金属製のキーが複雑に設置されています。このキーも精密さが要求され、楽器が高価なものになっている一因だとは思いますが、フルートやサキソフォンなども同じような構造になっているので、オーボエが他の楽器と比べて効果なのはここが原因ではないでしょう。

オーボエが他の木管楽器に比べて高い理由は、やはり使われている木材によるものと思われます。
上管・下管・ベルの部分の管体は、クラリネットなどと同様にグラナディラという木材が使われることが多ようです。

このグラナディラという木材は、アフリカの熱帯季節林に育つマメ科の被子植物で、アフリカン・ブラックウッドとも呼ばれています。
そしてこの木材は過度の伐採が原因で、ケニアでは深刻な状況で、タンザニア、モザンビークでも、注意喚起の段階とされています。
これは違法な密輸や、成熟するのに60年以上もかかるという理由によるものと思われます。

そのほかに使われている木材はローズウッド、キングウッドなどがあります。
ローズウッドは日本では紫檀とも呼ばれ、家具や仏壇、ナイフの柄やビリヤードのキュー、他の楽器になど広い範囲で使われ受容の多い木材です。

しかし、現在では違法伐採の問題もあり、希少化が進み、高価なものになっています。
キングウッドは比重1.20という水に沈むくらい非常に重たい木材で、高級家具、彫刻、楽器などに使われています。かつてはイギリスのジョージア王朝、フランスのルイ14世、15世の時代に、最高級家具の材料として、非常に珍重されたようです。
当然現代でも貴重で、高価な木材です。

これらの理由のほかに、オーボエが高い理由はどこにあるのでしょうか?

それはやはり、需要の少なさではないでしょうか?

他の管楽器、トランペット、トロンボーンなどの金管楽器、同じ木管楽器のサキソフォン、フルート、リコーダー、クラリネットなどと比べて、オーボエなどは演奏者の絶対的な数が少ないのではないでしょうか?
実際、私もオーボエはオーケストラなどの一員が吹いているしか、ほとんど見たことがありません。

これは、この楽器が同じ木管楽器でリードで発音するサキソフォンとは少し違って、リードを二枚使うダブルリード式であり、演奏者自身がそれを製作する場合が多く、演奏自体も非常に困難なため、演奏者の絶対数が少ないものと思われます。
演奏者の少なさは、楽器の需要の少なさと比例するので、オーボエの生産台数は当然他の楽器に比べて少なくなり、それが、オーボエの値段が高い理由のひとつなのではないでしょうか?

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まとめ

それでは、オーボエという楽器の値段が、他の楽器に比べて比較的高い理由をまとめてみたいと思います。
まずは、楽器の管体の主要部分に使われている、グラナディラ、ローズウッド、キングウッドなどの木材が、違法な密輸、伐採などで希少性が増し、高価になっていること、それと、演奏の難しさなどから、演奏者の絶対数が他の楽器の演奏者に比べて少なく、それが楽器の需要の少なさと比例し、オーボエという楽器の生産数が少なく、高価になってしまったということではないでしょうか。

希少な木材は、地球温暖化などの異常気象で、ますます生産量が減るかもしれません。ですから新しい素材を見つけることも大事でしょう。
現在では管楽器に樹脂を用いたり、ギターなどの弦楽器もグラファイトなどの特殊な樹脂を使い、木材に劣らないか、もしくはそれ以上の音を出しているという例もあります。

ですから、オーボエに使われる高価な木材はどんどん希少化して高価になっているので、音響特性がそれらの高価な木材に匹敵するような素材が開発されれば、初心者用のオーボエはもう少し安く求めやすくなり、それが演奏者の増加に繋がるかも知れません。
それが需要の増大を招き、生産数が増え、価格の降下に繋がるという好循環に繋がるといいですね。
音楽と楽器を愛する一人の人間として、そういうことを切に願っています。

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